曇り





「なんで素直にならない。」

「…何歳離れてると思ってんだよ。俺のことなんて見向きもしてねーよ。勝算のない勝負に出るなんて性にあってない。」

「それはどうかな。まじで早く目覚ませよ、敵は多いんだからな」



俊治はキザに後ろを向いてから、手を上げて帰ってしまった






…まったく勝算がないと決まったわけでもない


そうだな





俊治は嵐のように突然現れて、俺の気持ちを乱していったけど


あれは風だ



俺の背中を押してくれたんだろ





はー




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