横顔だけじゃ、足りなくて



点数は27対23と接戦…


ほんの少しのリードを保っている。


那雲はボールにはよく触れているが、肝心なシュートがあまり入らない。



「ちょっとごめん!
私イッチーの試合観てくるわ」


「りょーかい!」




サッカーも試合始まっているのか。


千加が隣から居なくなったので、果歩先輩が間を詰める。


小声で「そこ!?」「あ〜今!」って言って点数が入れば喜び、外れれば「ドンマイドンマイ次!」と応援していた。


こんなに真剣にバスケを見ているのは初めてだ。


ボールを床につく音が床に響く…


那雲がボールを手にすると、勢い良く走り三人を交わしていく…




< 54 / 287 >

この作品をシェア

pagetop