Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「うん」

「俺たち、城の中でも顔を合わせることがあるかもしれないな!」


まるで、少年のような眩しいくらいの笑顔。

その無邪気な顔に、由羅は思わず笑みがこぼれた。


「ふふっ。竜之助が合格したら…ね」

「あー、椿!俺が合格できるって思ってないだろーっ」

「そんなことないよ」

「だって今、笑ったじゃん」

「それは、また違う意味でね」

「なんだよ、それー」
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