目なし女の消えない呪い
〈 もう私に思い残すことはないわ。

あとは、目なし女を見つけるだけよ 〉




美月はそう思って、部屋の壁掛け時計に目をやると、時計の針は、午後八時を指していた。




〈 早く行かないと、弥生の命が危ない 〉




美月はそう思って部屋を出た。




〈 さよなら、お父さん、お母さん。

二人はこれからさみしくなるね。

だけど私は行かなくちゃ。

みんなのために。

大切な仲間のために 〉
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