目なし女の消えない呪い
「美月、私たち、友だちだよね。

だからお願い、一緒に逝こう」




美月はその不気味な声に、叫び声を上げていた。




友だちだった水原愛子が、悪霊となって、私の目の前に立っていた。




美月は思わず、ありったけの声を上げて、助けを求めた。




「拓也、お願い。

私を助けて!」




悪夢の続きにめまいがした。




〈 これが夢なら、覚めて欲しい。

愛子、お願い。

一人で逝って! 〉




怯えて、叫び声を上げる美月に、愛子の悪霊は不気味な笑みを浮かべていた。
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