目なし女の消えない呪い
美月が、その声がした方に目を向けると、そこにはサッカー部のキーパーである圭介がいた。




「圭介、サッカー部はみんな美月の味方だよな」




「当たり前だろ。

サッカー部のマネージャーの敵は、オレの敵だ」




「美月、私も美月の味方よ」




美月がその声に目を向けると、そこには親友の弥生がいた。




「美月は、口で言い返さないかもしれないから、代わりに私が言い返してやるわ。

美月、大丈夫よ。

私に逆らう女子生徒なんて、この学校にはいないから」




「みんな……」




美月はそう言って、ぐっと涙をこらえていた。
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