目なし女の消えない呪い
そのとき、昼休みが終わることを告げるチャイムが鳴り、それと同時に、一人の女子生徒が叫び声を上げた。




「イヤァァァァ。

もう止めて!」




その叫び声は、笹原高校の三年生、すべての気持ちを代弁する心の叫びだった。




一人の絶望の叫び声は、クラス全体に恐怖心を伝染させていき、みんなの心に棲みついた。




次に殺されるのは、自分かもしれない。




言葉に出さずとも、誰もが同じことを考えていた。
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