リア充爆発しろ

「ふー、ふー」

息を吹きかけコーヒーを冷ます。
隣に座る忍ちゃんはアイスコーヒーをブラックでグイッと飲み干した。

「いつまで冷ましてんですか。男なら一気に飲み干しなさいよ」

「僕猫舌なんだよ」

「聞いてません」

そろそろいいかな。
缶にそっと口をつけ、少しずつ、ゆっくりと、コーヒーを飲んだ。
まだ熱いけど、ゆっくりなら何とか……。

「一気、一気」

手拍子つきで煽られる。いつもの調子でグイッと缶を傾けた。

「あづっ!」

熱さに負けた僕を、忍ちゃんは蔑むような目で見てきた。

< 8 / 71 >

この作品をシェア

pagetop