愛しの彼女…愛しの彼…
2


 「布団に入ってくださいってことですよ。

何考えてるんです?先輩。」



 「な、なにも・・・」



これだから、先輩と話すのが楽しいんだ。


少しからかえば、真っ赤になってオドオドする。



かわいい・・



 「あの・・

ベッドはなくて・・・」



 「はぁ?」



 「ベッドは置いてないの・・・」



 「あぁ、そうなんですか。」



下を向いて、何を言ってるのかと思ったら、ベッドがないことをオレに伝えてる。


まぁ、オレが”ベッド”って言ったからね・・



玄関からずっと思ってるけど、きれいにしてるじゃん。


慌ててきれいに片付けることとかしなくても、十分じゃん。



ダイニングキッチンと、襖で隔てた奥は寝室になってるんだろう。


奥の部屋には布団が敷いてあった。
< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop