青空ライン~君が居た青春~
「りょーちゃん、なんでベランダに出てるの?」
私は気になって、隣に座っていたゆーちゃんに聞いた。
ゆーちゃんは、少し考える仕草をして、
「そうねぇ……多分いろいろ考えてるんじゃないかしら?あぁ見えて一番真剣に考えてるからねぇ、りょーちゃんは。」
そうゆーちゃんはりょーちゃんを見ながら言った。
「……そっかぁ…。……どこまで決まった?」
「あっ、決まったってほどじゃないんだけどねぇ、こんな感じに……。」
そう言ってゆーちゃんは綺麗な字でまとめてあるノートを見せてくれた。
……この字……きっとりょーちゃんだ。
「それ、りょーちゃんがまとめたのよ。波瑠が出来るだけ早く仕事が出来るようにって。」
「そっか……。」
りょーちゃんの不器用な優しさに、心が温かくなった。
……やっぱり……好きだなぁ。
この気持ち、一生伝えられないと思うけど。