青空ライン~君が居た青春~

*Ⅱ*サヨナラ


***

あの涙のどっきりから、二時間近くたった頃、今はユニットごとに後輩から先輩へ、プレゼントを渡す催しが行われていた。


「なに、このキーホルダー。誰が選んだわけ~?」

 
「あらぁ、それを選んだのは確か、彼方ちゃんじゃないかしら?」


「そう、俺だよ~。気に入ったでしょ~。」


「はぁ?!俺の趣味は豚じゃないんだけど?!」


「でも、可愛いと思いますよ、この豚♪」


「ぶーぶー☆」


still kingは相変わらず、いつも通りな会話をしている。
あのキーホルダー、どこに売ってたんだろ……。
そう思いながら、あともうすぐでりょーちゃんに別れを告げなきゃならないっていうことが、頭を過る。

別に、別れて、なんて言うつもりもない。
なにか言うわけでもない。
……ただ、一週間前から書いていた、手紙を渡すだけ。
……去年のクリスマスの日に貰った、指輪と一緒に……。



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