青空ライン~君が居た青春~

私は優斗くんにそう聞くと、優斗くんはばつの悪そうな顔をした。


「……わかっちゃったかぁ……。でも、波瑠ちゃんも覚えてたんだ?」


「……うん。」


そして、想い出の場所についた私達。
高くて古い建物が立ち並ぶ中で、それに負けないくらい大きな木がたっている。

……小さい頃、私達はここで撮影をした。
そしてある約束を、この木に誓った。


――「わたし、大きくなったらどっちのお嫁さんになるのかなぁ?」


――「勿論、おれのだろ~!」


――「えっ、ぼ、ぼくのだよ?!」


――「えーっ、優くんも?!……じゃあ、波瑠が大人になったらここに来て、おれらのどっちかを選べ!」


――「大人になったらなのー?」


――「そうだ!……だって、その時どっちが波瑠の隣にいるかわからないだろ!」


――「えー、大人になっても3人はずっと一緒じゃないのー?」


――「ずっと一緒だけど、離れなきゃいけない時もあるだろ!……ってゆうか、波瑠はその時、ちゃんと考えとけよ!」


――「……はぁーい。わかったよ、りょーちゃん。その時は、またここに3人で来ようね♪」


――「うん!」


――「おう!」




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