青空ライン~君が居た青春~

私はそのまま、りょーちゃんの腕の中でずっと泣いた。

……悩んでいた日々をすべて忘れるように。

そして泣いてから10分たった。
やっと涙もでなくなって、落ち着いた。

……りょーちゃん……私は言葉に出さないその優しいところ、ずーっと大好きだったよ……。


「りょーちゃん……ごめんね……。」


「……波瑠がこんなに泣くのは初めてだよな……。」


りょーちゃんは昔のことを思い出すかのように、優しい笑顔を見せた。

私はその笑顔に不覚にもドキッとしてしまった。


「えっ、そう……?」


確かに昔から人に涙を見せない子供だったけど……りょーちゃんにも見せなかったっけ……?
……私、本当強がりだなぁ。







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