ためいきのセレナーデ
私は特別強い女ではないが、夜の街で女が子供を抱えて生きて行くなら、この程度の度胸はないと勤まらない。

まして私のその頃いた街は四国一の繁華街で、夜は外車でびっしり埋まり、ヒモに膝げりくらう女や、人が刺されたり打たれたりする場所なのだ。

しかも私は何故かそのスジの男によく気に入られてしまう。

今が平和で本当に良かった。
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