*°春夏タチバナ*°




【秋side】





琉弥さんに無理やり連れられて
買出しに来た俺達





琉弥さんはいいけど、冬貴ってのが気に食わない






冬羽のこと好きで、邪魔してくるやつだから







別に自信が無いわけでもない

冬羽が浮気するとも考えにくい



でも、ただ単に俺はこいつが人として嫌いなだけなんだ





なのにこうも一緒に行動しなくちゃとか…
息が詰まるわ











「秋は冬羽ちゃんと付き合ってるんだろ?」











俺が黙々と買うものをカゴに入れていると
琉弥さんがそう、話しかけてきた











「はい、付き合ってます」





「あの子天然っぽいよなー」





「まぁ、ちょっと」





「多分冬貴も冬羽ちゃん好きだろ?」





「そうみたいですね」





「大変だなぁ、モテる彼女は
ま、君も大概モテてるけどね」





「あはは」











なんだってこの先輩はこんな事言うんだろうか





冬羽はモテないって自分で思ってるけど



実際絶対モテてると思うんだよなー








なんて考えてチラッと冬貴ってやつを見ると
バッチリ目が合ってしまった





その瞬間、冬貴はアッカンベーをして
琉弥さんの後ろに隠れた






意味がわからん





そこまで俺を敵視するか!?






まぁ、するか



好きなやつの彼氏だもんな






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