*°春夏タチバナ*°




それからまぁ、なんとか乗り切って昼休み




今日はやたらと一日が長いよ〜











「冬羽〜?
話しかけなくていいの?」





「なかなか話しかけることもタイミングもなくて…」











何より私が一番気まずい


そんな事を話していると
すぐ側に京香ちゃんが立っているのに気づいた











「冬羽ちゃん」





「き、京香ちゃん」











今となっては京香ちゃんからしたら
私なんて敵なんかではないだろう





まぁ、元から敵じゃなかっただろうけど…











「噂、お姉ちゃんから聞いたから嘘かと思ったけど…
本当だったみたいだね…」





「う、うん…
お姉ちゃんいたんだねっ!」





「え?聞いてない?
私、上に双子の姉と兄がいるんだけど
その姉が、梨花だよ〜」





「……え!!?知らなかった!」





「あははっ!
まぁ、そう言う事でお姉ちゃんは諦めるって言ってたんだけど…
冬羽ちゃんは好きなんだよね…」











聞いてきた京香ちゃんの顔は
傷ついているようにも思う





どうしてそんな顔するの?





そんな私の心がわかったかのように
京香ちゃんはうつむいた











「秋くんよく冬羽ちゃんの話してて…
好きなの?って聞いたことあるの
そしたら、" 一緒にいて楽しい友達だよ "
って、言ってたんだ…」





「そ、そうなの?」











てっきり楽しくないんだと思ってた





でも、そう思っていたなら
告白なんて、いよいよしなければよかった











「冬羽ちゃん、私でよかったら協力するからね♪」





「でも…」





「いいからっ♪
私は冬羽ちゃんと話している秋くんが好きだよ♪」











わからない

それに甘えていいのか






でも、私は頷くしかできなかった






私が頷いたのを満足そうに見ると
京香ちゃんは自分の席に戻った





本当に、優しいよ京香ちゃん





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