絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
自殺は《mother》のという都市の中では殺人罪と同じほどの罪になる。


だから、それに失敗したあたしたちのレッテルは殺人者と同じものまで引き下げられているはずだ。


「そうか……俺たち、死ねなかったんだな……」


翔吾は悔しそうに下唇を噛んだ。


あたしは翔吾の柔らかな髪に触れて、そっと撫でた。


「心配しなくてもきっと大丈夫だよ。ここで勉強をし直して外へ出ればきっと、元通りの生活ができる」


自分に言い聞かせるようにして、翔吾に言う。


「あぁ。そうだな」


翔吾はあたしの手を握りしめて、強く頷いた。


ここへ入れられた人間は、とにかく勉強を最優先とした生活を送らされると、噂には聞いていた。
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