元ヤン少女が進学校へ。


「ねぇ横川。のんきにパン食べてる間に
りんちゃん取られるかもよ?
取られてもいいの!?」


「それは…」


「三浦先輩、すっごい人気だし、
常に彼女持ちだった三浦先輩なのに
最近彼女作らないって噂もあるし!」


「え、」


それって、まじで茉実に本気ってことかよ。


「わたしは忠告したからね!
後悔してもしらないよ?」


そう言って、席に戻っていく遠峰。


「ッ……」


……取られたくねぇよ。
取られたくないに、決まってんだろ。


気付けば、俺は拳を
ギュッと握りしめていた。

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