アイドルのアンタとヲタクなアタシ 。
第2章

ナイス平凡 。






目の前に現れた王子様。 いや、楠木慧。



「おはようございます。今日は皆さんよろしくお願いします。」


と、爽やかに一言。


それと同時に周りから拍手が起きる。




「はぁ~、本物はかっこいいね!」


隣であずちゃんがそう言う。


アタシは何も言えず出来ず、ただそこに立ち尽くしていた。



「………~で、すみませんがどなたかお一人女性の方エキストラやっていたただけませんか?」



!?


エキストラ!?


何それ、やりたすぎ………



「はい!」


アタシが手を挙げようか迷ってる間に他の子に手を挙げられてしまった。



「美貴!チャンスだったのに!」



あ~ぁ…… サヨナラ。アタシのチャンス…………




「ん~~、ごめんね。君よりもう少し背の低くて平凡な子がいいんだけど……あ。そこの君!いいね!ナイス平凡!」



そう言うスタッフさんが指差すのはアタシ。


ん?


アタシ!?!?








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