幸せ行きのチケット
〜第1章〜

バカップル

「あっつ〜。なんでこう夏というのは暑いんでしょうかね〜。」

「あほ。夏は暑い、暑いは夏。」

「ちょ〜意味分かんないんですけど。」

高校生活最後の夏休み。

いつものバカップルはまたバカトークを始める。

「友利はさ〜、なんでそんなにアホなん?」

「なんでやろうね。でもさ、私以上にアホがおるって知ってた?」

「え!おんの?誰や?」

あんたやて。

あんたしかおらんて。

「誰やろう。教えれんなぁ〜。」

「友利のけち。悪ぃけど俺知ってるぞ。友利のクラスの棚井だろ。あいつは相当のアホだからなー。」

棚井君は、期末400点以上必ずとるほどの天才ですよ。

「あっ!もしかして…。」

気付いたか?

「もしかして、何?」

「もしかして…。」

「ん?」

「やっぱ友利でした的な?」

「う………。そ、そうしとくわ。」



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