白衣の王子に迫られました。
「さてと、まずは何からするべきか」
込み上げる吐き気を堪えながら私は頭をフル回転させる。
おそらくどこかから出血しているのではないか。
そう思った私は、ポータブルエコーを持って病室へと出向く。けれど、腹部のエコーでは判断できなかったので、次の検査を考える。
「春野さん、3号室の患者さんにCTと輸血のオーダーしたからお願いね」
でも、返事はない。完璧に無視だ。
「ねえ、聞こえてるんでしょ?」
患者さんの命がかかってるって時に、ふざけるにも程がある。そう思った私は、語気を強めていった。
それでも彼女はチラリともこっちを見ない。
「子供じゃないんだから、いい加減にしくれない?」
感情に任せて彼女に詰め寄る。
そんな私の前に立ちはだかったのは、森下君だった。