キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~

やっと言えた...




「ヘタレな先輩で悪かったな、蒼」


「いえいっす。
先輩のデレっぷり拝めたんでチャラにしておきます」


「この野郎…。
でもまぁ、感謝してる。世話になったな」





蒼は堺先輩と、

私は明姫奈と言葉を交わして、玄関でふたりを見送った。





「ごめんね。蓮。
迷惑かけちゃって」


「ううん。
気にしないで。
っていうか、私なんにもできなかったし」


「そんなことないよっ」


「わっわ」



背の低い明姫奈に急に抱き疲れて、私は背をかがめた。



「ありがとう。蓮」


そして、そっと耳打ちされた。


「蓮もがんばってね」



明姫奈ってば…。





うん。

がんばるよ。
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