僕は、君が好きです。

2章③ー泰詩~一番の友達は俺だから~vol.14~

~泰詩side~

あれからずっと泣いている真凛を

なんとかなだめて家に帰らせた。

俺にすがってくる真凛に

大丈夫だよって言ってやれなかったの

"2回目…"だ。

ちゃんと真凛に大丈夫って言えなかった。

友達でいいって…

今まで通りでいいって約束したけど…。

だけど…やっぱり限界だ…。

‘’泰詩が気になる‘’

‘’胸が苦しい‘’

告白みたいな事を言って…。

本人はその事にすら気がつかないし…。

それなのに友達って…?

悪い冗談みたいだけど…

でも本気で言ってるんだよな…。

真凛が何を考えてるのかわからない…。

"どうして…泰詩は普通にできるの?"

普通に出来るわけがない。

俺はあの日からずっと

自分の気持ちを隠すのに必死だ…。

毎日好きな子が他の男と

楽しそうにしてる…。

真凛は他の奴のもの…。

俺が前と同じにように接してるのは

真凛がそう望んだから…。

真凛と一緒にいられるなら

それでもかまわなかった…。

でも…実際は嫉妬しまくりで

真凛を独占したくて…

そんな自分に自己嫌悪で

真凛を遠ざけてる。

岸田さんと話してたって

真凛が気になって仕方がない。

本当は…スマホなんてどっちでもよくて

ずっと、真凛の事を考えてた。

…いつも二人でいたい。

俺だけ見てほしい。

前より苦しくなった…。

できるなら…

真凛の気持ちを確かめたい。

でもこれ以上、追いつめたくない。

俺の気持ち、受け入れてほしい。

俺の好きは、友達としてじゃない。

真凛も好きって言って欲しい。

友達じゃない好きっだって…

そう言ってくれたら、俺…

君の傍にずっといて…

ずっと君を守るのに。
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