ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~



あたしの姿を見て、メンバーのみんなも自分の位置に戻っていく足音が後ろから聞こえた。



「見苦しいところ見せちゃってごめんなさい。



さっきの曲を完成できたことが嬉しくて思わず泣いてしまいました!



じゃあ、もう一曲行きます!






未来にむかって」



この曲は生徒たちも本当に好きなのか、いつもタイトルを言った瞬間すごく喜んでくれる。



あたしは一度振り向いて祐くんに合図を送った。



すると祐くんはドラムのバチを叩いて曲が始まる。



この曲は盛り上がるアップテンポの曲だから



まず自分が楽しんで歌って、前にいる生徒たちにも楽しんでもらわなくちゃ。



「さあ、新しい世界に向かって走り出そう」



あたしは音楽に合わせて歌い始めた。



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