自由すぎる、僕ら。
prologue
 
18歳まで田舎で育ったあたしは、
高校を卒業と同時に大阪の大学へ進学した。


夜空に星は見えないけれど、
夜になっても騒がしい道頓堀、
賑わう梅田の街、
そこはあたしにとって星よりも輝いて見えた。




「なあっ、ちょっとおれと話さへんっ?」





だからあの日、
なんの変哲もない雛型の中に紛れていたあなたも、


あたしには、とても輝いて見えた。


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