花色のキミに愛し方を教えてあげる。
「柊?お前なんでこんなとこに」

それはこっちのセリフですよね先生。



“こんなところで何してるんですか”
そんなこと、よくよく考えたら
すぐに分かった。

そういえば図書の先生だとか言ってた
生徒が来ないから楽でいいとか…

その時、なんで先生なんかしたんだと僕は思ったからよく覚えている


「お前部活は?」
「今日ミーティングだけだったので」

特に嫌いというわけでもないが、
あまり好きなタイプではない。

軽そうな感じがとことん僕とは合わない。


「あっそ」
そうだよ


「先生、知り合い?」
「知り合いも何も俺の持ってるクラスの生徒」

そう、こいつは僕のクラスの担任

みんなからは面白いとかカッコいいとか言われてる

「こんなとこで生徒とイチャついてていいんですか?」

「柊クンは考え方が古いね

見つかってめんどくさいことになるのを見越した上でイチャついたりすると思う?」

めんどくさいこと本当に嫌いなんですね

「ていうか、これ借りたいんだけど

あんた図書の先生だよね」

「敬語はどこいったのかな柊クン」
うるさいよ
敬語とかどうせお前も使ってなかったでしょ



「借りたいなら持っていっていいよ
ここの本が一冊なくなったところで誰にもわからない」

なんでなくなる前提で話ししてるんだよ
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