お前、可愛すぎてムカつく。



そうか…蒼空は今まで本性を隠してたからみんなびっくりしてるんだよね。


「うーん、確かに言い方がきつい時あるよ、さっきみたいにストーカー女とか、きもいとか…そういうの思ってても本人の前で絶対言っちゃだめ」


「…うん」



お、めずらしく素直に聞いてる…


「でも…そのおかげでライバルも減っててるし…私には好都合かな」


「どっちだよ」


「口が悪くてもそうじゃなくても蒼空は蒼空だから。私はどっちも好きだよ」



すると蒼空は黙りこくってしまった。


そっと離れて顔を見ようとしたら隠された。



「あー…、そういうことサラッと言うな」


「照れてる!!」



「うっせ」



微妙に顔が赤くなってて可愛い…


蒼空は私にでこピンした。


「いったぁー!!」


「帰んぞ!」


私に赤面した顔を見られて恥ずかしいのか、早歩きで歩き出してしまった。


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