黄泉の本屋さん
「気を付けて行けよ?」
「うん。お父さんもね」
お父さんと別れ、気を取り直して駅に急ぐ。
もう、お父さんのせいでタイムロスだよ。
電車行っちゃうじゃん。
私は早足になり駅までの道のりを急いだ。
いつもなら慎重に渡る見通しの悪い十字路。
急いでいたせいで私は足早にそこを渡ろうと駆け出した。
左右をろくに確認もせず。
音だけを信じて渡れると、判断して。
最近の車は、静かだ。
そのことが頭から抜けていた。
プ――――――!!!
車のクラクションの音を間近で聞いた気がした。