君はいつも哀しそうで
第二章。

緒方



PM9:00
緒方組 本家

「「「「「おかえりなさいやしっ」」」」」




暑苦しい挨拶は季節関係なく365日続く



俺は1度たりともそれに返事をしたことは無い
そして、



そのまま真っすぐ進み待ち受けるのは





「おかえりなさいませ。龍喜様」

当たり前のように365日出迎える俺の側近

黒井隆慎(くろい りゅうしん)
18歳 高校3年生
つまり俺と同い年で俺の幼なじみ
こいつの家は一般家庭
父親、母親、2つ上の姉と4つ下の弟がいる
隆は高校には行ってない
だが、学力は俺並み
そこら辺の高校生よりも学力・運動能力その他全てのことにおいて誰よりも優れている奴だ


コイツが側近になった理由はのちのち…



「あぁ、変わりなかったか」

「…えぇ、まあ焦らず。
とりあえずお着替えを
手早くご報告致しますので。」


何かあったらしいな
どいつもこいつもタイミングってもんが悪い

俺が昔からそういう運が無いだけかもしれねぇが



つべこべ言っても始まんねぇし自室へと足を向ける

その後ろを黙って付いてくるのは隆だけ



俺の世話係、いわゆる執事みたいなもんと側近も兼ねている隆は
頼れる俺の仕事仲間だそして、大切な幼なじみでもある




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