君はいつも哀しそうで
第三章。

関係



月唯side

いつもより少し遅れて、待ち合わせなのかどうかわからない学校の最寄り駅に着いた

自然に颯と俺がたつのことを駅で待つようになった

そこに美夜ちゃん…あらため美音ちゃんが加わったのはつい最近



今日も先に着いているであろう颯を見つけるべく視線を動かすがどこにも見当たらない

おかしいな…


そこでやっとスマホを見る

…颯からLINEが入っていた


『今日はりゅうちゃんの家の近くまで行ってくるから、駅で待っててね〜!』




、だそうだ

まあ、それもそうか


昨日、緒方が動いたらしいしね
偶然にもそれが颯のお父さんに絡んでいた組だったんだし

お礼にでも行ったんでしょ


一人で理解し、いつもの定位置で歩みを止める




と、目の前の階段から降りてくる。うちの制服を着た男女3人組が見えた

背が低い方の男の子はなんだか慌てていて

女の子は笑っていた

そして、もう1人の男の子は

幸せそうに口角を上げていた



「…そろそろかな」

この小さなつぶやきは、背が低い方のやたら元気な男の子の挨拶にかき消されていった



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