優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
…玄関のドアを開け、自分の部屋を見た途端、一気に現実に引き戻される。

…さっきまでの事が、全て夢だったんじゃないかと思えてならない。

「あ‼︎ヤバ!時間!」

出勤時間が迫っている事に気付いた私は、バタバタと身支度を始める。

準備が終わり、玄関で靴を履いていると、携帯が鳴る。

『週末、麗美の時間をください』

…勿論、送り主は、修二さん。…勝手に頬が緩む。

複雑な思いは消えないけど、修二さんに対する気持ちに嘘はない。矛盾してるのは十分わかっているけれど、好きという気持ちに嘘はつけない。

緩んだ頬を引き締めるため、パンパンと叩き、玄関のドアを勢いよく開け、会社に向かった。

…オフィスに着くと、元は修二さんのデスクだった場所が、今日から正式に私のデスクだ。もう一度、気を引き締め直した私は、デスクに着いた。

「…おはようございます、有藤部長」
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