ホワイトデーの奇跡【完】
「さくらっ」
私の名前を呼ぶ、龍平さんの声まで聞こえてきた。
あの日、待ち焦がれていた人からの声が。
「さくらっ」
また、聞こえてくる。
『………えっ』
2回目で。
そろそろ、幻聴じゃないことに気づいた私は。
真っ白になっていく道路を、そっと見下ろした。
「やっと、見た」
『っ!?』
なんで…本物!?
雪の中、龍平さんが、私に手を振っていた。
『…なんでっ』
どうして…龍平さん。