俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
矢野は、更にあたしをギュッと抱きしめる。



バクバクと、鳴り響くあたしの心臓。



もうこの状態に耐えられないけど、



離れる勇気もない。



だって今、あたしの顔は真っ赤だから…。







そして、どんな顔をして矢野を見ればいい?



ムリ…



絶対に、ムリだよ。



それなら、このまま顔を合わせない方がまだ救われる。



「お前さー…俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?」



矢野の攻防は、まだ続く。



いつもこうやって、



女の子を骨抜きにしてるんだろーか。



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