†天使と小悪魔†
不規則に脈打つ心臓。止まらない、止められないよ・・・。



「そういえば、アド聞いてなかったよね。赤外線しよ。」



「え、あ、うん。」



向かい合ったあたしの白いケータイと雅斗の黒いケータイ。天使と小悪魔。対照的なあたしたち。



好きになんか、なっちゃいけないのに・・・。



制服のスカートの裾をぎゅっと握りつぶした。くしゃくしゃに縮こまったスカートは、まるであたしみたいに不自然にその場にただあるだけだった・・・。



ふいに、雅斗の横顔を見つめた。

その視線の先を少しずつ、少しずつあたしはたどっていく。
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