オタ男子隆司
ヘタレ
喫茶店を出てから、すぐタクシーを拾い自宅に向かった。

移動中ナツはずっと泣き通しで、それを見ている俺は何も出来ず早くタクシーが着くのを願うばかりだった。

自宅に着くとナツは差し出した烏龍茶のペットボトルを一気に半分ほど飲み干し喫茶店での会話内容を話始めた。


｢じゃあ男グループの話聞いてたよね。察しがつくと思うけどビッチって私の事みたい。私って痛い女かな？｣

泣きながら俺に聞いてきた。


元カレの友達からビッチ呼ばわりされて彼からは変な女扱い、揚げ句のはてに今カノ最高なんて話聞いて相当ナツは傷ついてる。

抱き寄せて頭を撫でて"辛かったね"と言ってあげたい。


今一瞬だけでも奴の事は忘れて欲しい。

別れて３カ月しか経ってないけど俺の事だけ見てほしい。


そんな絡み合う気持ちと独占欲に支配され俺はナツを抱きしめ舌を絡ませるディープなキスを何度もしてしまった。


独占欲強いな俺。


そんな俺にナツは

｢いつもと感じが違う｣
と言った。


でも俺はもう優しくする余裕なんてなかった。

早くナツの心の中に入りたくて繋がって安心したくって今回は強く抱いてしまった。
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表紙・目次

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