Heaven~第一章~
ファミレスの駐車場にはにつかわない黒塗りの車。


なんでこうもみんな黒い車が好きなんだか……


車に行って運転席に誰か居ることに気がついた。


「あの人が獅朗って人?」

「違うよ。獅朗は運転なんてしないよ。はい。乗って」


真澄が後部座席のドアを開けた。
私は無言で車に乗り、そのあとに真澄が乗ってくる。
逆のドアからは黒縁メガネ。
助手席には幸二。


何……
この圧迫感。
良い車でも乗り心地は最悪。


「ねぇ、車に乗ったんだし、スマホ返して」


黒縁メガネは無言でスマホを返してくれた。

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