恋する歌舞伎
ここは芝明神界隈で魚屋を営む宗五郎の家。

それまで借金もあるほど貧しい生活を送っていたが、美人で活発な妹・お蔦(つた)が旗本・磯部主計之助(いそべかずえのすけ)というお殿様に気に入られ、妾(めかけ)奉公に出ることになる。

その支度金をもらったことで、家族の生活は楽になった。

ところがそのお蔦が殺されたという知らせ。

なんでも、城内で不義を働き手討ちになったというのだ。

あんなに性格の良い妹がなぜ・・・

その死を不審に思いながらも、今日は弔いのために家族と近親者で集まりお蔦を偲んでいる。

妹の死を悲しみ沈み込む宗五郎に、周囲は
「好きな酒でも飲んで気晴らしをすれば」
と勧めるが、
今は禁酒を誓っているため乗ろうとはしない。

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