恋する歌舞伎
ちょうど季節は雛祭り。立派な雛飾りを前に、突然入鹿に嫁入りするよう諭される雛鳥。

事情を聞かされ、はじめは母の意見を聞き入れようとはするものの、やはり自分は久我之助の妻になりたいと嘆く。

それは死んであの世で添い遂げることを意味する。



一方、久我之助は、入鹿の探している女性(※)の行方を知っており、仕えたところで拷問の末に殺されるに違いないと悟り、それならば武士らしく切腹すると決意する。

そして雛鳥が自分の後を追って来ないように、自分は入鹿に従ったことにしてほしいと父に託し、愛しい恋人の命を守ろうとする。

最早、命を救うことはできないが、我が子が愛した人の命は救いたい。

同じ想いを抱える定高と大判事は、互いに入鹿に従うことを示す、花のついた桜の枝を川に流すのだった。



※入鹿は時の天皇を失脚させようと目論んでいる。その妻である采女の局を久我之助はかくまっていた。


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