繋がった先に
皆がおかしくなったのは
澤本久美がこの学校に来てから。
久美は可愛くてあっという間に学校の人気者になっていった。

私、西木さゆも久美の数多いなかの友人になっていた。
彼女は勉強もできるし、運動もできて
後輩だけではなく先生たちからも信頼されていた。

そんな久美を男子たちが放っておくはずもなく、
久美は毎日のように告白を受けていた。
しかし彼女はどの告白もいい返事を出すことはなかった。
そんな久美を今度は女子が放っておくはずがなかった。

陰でこそこそとあるはずもない噂をたて、
久美を追いこんでいった。
それに比例するように久美の友人は減っていった。

私は日に日に弱っていく友人を見捨てられるほど
薄情な人間ではなかった。
もしかしたらそれは同情だったのかもしれない。
それでも久美は私に笑顔を向けてくれていた。
これが久美の…
人形劇の始まりであると気づかずに…



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