サバイバル学園
主催者の思惑
「北村先生、朝陽学園の生徒たちは頑張っていますか?」




サバイバルイベントに送り込まれた臨時教師、北村綾子に電話をしてきたのは、厚生労働大臣、真中晋平だった。




北村はサバイバルイベントを監視するために改造された食堂で、朝陽学園内の様子が見れる五十のモニターを見ながら、真中大臣に話し始めた。




「真中大臣、みんな必死になってイベントを楽しんでいますよ。

誰だって死にたくはないですからね。

イベント参加者、全員が真剣だから、見ている側はおもしろいです」




「それは素晴らしい。

イベントを開催した甲斐がありました。

北村先生から見て、有望な生徒はいますか?」




北村は真中大臣にそう言われ、じっとモニターを見つめた。
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