秘め恋*story7~試着室で…~
*story7

~試着室で…~





「あの…在庫のチェックはまだ…」



「あ、高田さん。いいところに♪
悪いんだけど、在庫チェックやっておいてくれない?」



「え、でもそれは山下さんの…」



「私、今日病院に行かなきゃならないのよ。
お願いできない?」



「でも、今日日曜日…」



「…、き、救急で行こうと思ってるの。
ちょっと熱っぽくて…」



「そ、そうですか。分かりました…
私がやっておきます。」



「あ、本当?助かるわぁ。」



「お、お大事にしてください…。」




年のわりに明るめの茶髪を縦巻きロールにしている山下さんは、1つも具合の悪そうに見えないバッチリメイクで私に手を合わせて”ごめんねー“と言ってそそくさと更衣室へと行ってしまった。




救急で行くほど具合の悪そうに見えないんだけどなぁ。



それにお昼の時、他の子と“今日の合コンは勝負ねー”なんて騒いでいたはずなんだけど。




私は仕方なく、山下さんの仕事である在庫チェックへ向かった。




私、高田 ひとみ(タカダ ヒトミ)、25歳。
彼氏いない歴=年齢。




ここは県内でも最大を誇る大型デパート。




その1階にある洋服売り場で働いて、早5年。
後輩などもできて、仕事の責任感は増して、やりがいのある仕事だと思うところはあるものの…今でも私は裏方ばかり。




性格上の問題だから、それは私自身不満はないんだけど。




その上、今みたいな先輩がチラホラ。




楽しい職場なはずもない。




そんな職場で黙々と仕事に生きる私。





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