爽やか男子の裏の顔



試合当日


なんとなーく


緊張してるけど



程よい感じの緊張感。


3年生にとっては


残り少ない試合となる。



一回戦は


いつも勝ったり負けたりしているという


ライバル校。



わたしはいつもどおり


シュートをサクサク決めて


この試合では勝つことができた。



相手の高校からは


「あんな選手がいたなんて」



そうつぶやく声が聞こえていた。



一方男子のほうも


蒼くんの活躍で


快勝だったようだ。




「よーし、この勢いで


1年生も気合い入れて行けよー!」


顧問からそう言われて


ますます


気合いが入る。



しかし、



勝負もそんな簡単なものじゃなく


準決勝で敗れてしまった。



肝心な時に決められない


中学の時からそうだった。


中3の最後の試合。


わたしのせいでチームは負けた。


そう、わたしは思っている。


そのときの苦い経験が襲ってきて


ひとり、


ベンチで涙を流していた。




そんなわたしの隣に


いつきたのか


蒼くんが座っていて



ポカリを渡してきた。



「お前は頑張ってるよ


前も今も。」



そう一言言って


頭をポンポンと優しく撫でてくれる。




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