強く儚く
「私に何か着いてるのかしら?」

「いや…。なんで貴女、そんなに死にたいんですか?」

そう来たか。
痛いとこ突いてくるなあ。

私は心の中で舌打ちしながら、そうですねえと言う。

「理由というほどの理由はないんだけど……」

「理由がないのに、死にたいんですか?」

信じられない、と言ったように沖田さんが私を見てくる。

なによ…それじゃあ、行けないの?

私はキッと睨みつけた。

「それじゃあ行けない訳?」

「そんなことは…「私は、私の考えで死にたいの。だから、私に情けなんてかけない「総司」

私の言葉を遮るように斎藤さんがやってきた。

「……土方副長がお呼びだ。副長の部屋に行く。女、着いて来い」

「……」

私は不機嫌そうに頷いたまま、沖田さんを見据えると斎藤さんに着いていく。

その後を何処か悲しげな瞳をした沖田さんは追いかけた。
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