だって、キミが好きだから。

迫り来る恐怖



琉衣と付き合い始めてからというもの、また少し周囲の状況が変わった。



「よく見るとお似合いだよね〜!北上さんって、地味に可愛いし」



「目立ってないところがいいよねー。控えめだし」



「矢沢君が目立ってる分、ちょうどいいよねぇ」



なぜだかわからないけど、こんな風に良い方向?に変わった。



萌奈は萌奈で、またかって呆れ顔。



「ほーんと、みんな飽きないよね。毎日同じことばっか言ってない?」



「うん、そうだね」



「それしか話題がないのかよって突っ込みたくなる。しかも、何気に菜花のことを地味とか目立ってないからいいとか言っちゃって!褒められてる気がしないんだけど」



「そう?でも、似合わないって言われるよりかは全然いいよ」



「良くないよっ!あたしの大事な友達をけなすなんてさ」



萌奈は唇を尖らせた。


男勝りで強気で、あたしのことになるとこんな風に本気で怒ってくれる優しい萌奈。



「ありがとう」



あたし、そんな萌奈が大好きだよ。


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