だって、キミが好きだから。
5.

ごめんね〜琉衣斗side〜



バイトから帰っている途中、何気なくスマホを見ると菜花からメールが来ていた。



『ごめんね』



たったひとことのシンプルなメール。



なんだよ、ごめんねって。


何が『ごめん』なんだよ?


お前は何も悪くねーだろ。


わけわかんねー。



俺は履歴から菜花の番号を探って電話をかけた。


夜が遅かったこともあり寝てるかもしれなかったけど、このままだとモヤモヤして気が済まない。



だけど、菜花が電話に出ることはなくコール音が鳴り響くだけ。



寝てんのかもな。


なんて思いながら電話を切り、スマホをポケットに入れる。



数日前、突然菜花から別れ話をされたけど、俺は別れたくなくて拒否してしまった。


< 302 / 343 >

この作品をシェア

pagetop