生徒だけど寮母やります!2

忠誠








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自室での布団の上で身体を横にしながら、爽馬は考えていた


今回父親に指示された『伊吹グループを陥れる』計画


男ばかりで構成されたあの面子(しかも若手の中では主要人物が多い)に、女性であるハナー笠上美音がいるのには訳があるだろう、と


彼女は恐らく、重要な役割を担うはず


だったら彼女を止めればいいのではないか


魔術系統の人間がノコノコと妖術結社という鬼畜組織にやってきて

現実を見て目が覚めれば.....


他人の会社を狙って犯罪を犯そうとする組織に愛想が尽きて、この組織から逃げればいい


そうすればこの計画に笠上美音は関わらなくて済むし


『景の姉』が消えてこの結社に未練などない自分はここから姿を消して一人で生きていく



そうだ


そうすればいい



爽馬は今日の密会で、大人しく父親の横に腰掛けていたハナの顔を思い浮かべた



あの人.....どんな思いで父親の狂った命令を聞いていたのだろう



明日.....


彼女に説得してみようか.....


爽馬は冷えた手を握りしめ、いつの間にか深い眠りに落ちていた


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