生徒だけど寮母やります!2


自分にとっては弟である快に正論を突きつけられ、ハルはムッとする


「何々ハルちゃん大学の単位ヤバイの?」

「こいつ今期色々落として文系暇学部のくせに3年のこの時期にもなってまだ要再履修残してんだよ?アホすぎ」


ボロクソに言われたハルは口を閉ざして答えようとはしない

その代わりに快がクククと笑いながら答えた


好きだなぁ.....市河家


自分たちの前では真面目な口調で喋っていた元生徒会長


そんな彼が兄らしく振る舞う姿が結構好きだ


景はワァワァと騒ぐ市河兄弟3人を微笑ましく見つめる


「うるっせぇこのフル単野郎!」

「褒めてんだか貶してんだか」


呆れた様子のカヅキは、何かに気がついた様子で顔を景たちに向け微笑んだ


「まぁここにいても観察の対象になるだけやし、夏祭り行ったらええわ」


「お前が言うか」


咄嗟にそうツっこんだ市河も、「でもまぁそれもそうだな」なんて言いながら立ちあがる


一年ぶりの、市河神社の夏祭り!!


「景、たこ焼き買おう!」

「お前何で帰省してねぇんだ布野郎」

「景ちゃん、今回は離れないからね」

「いいねたこ焼き!」


パッと顔を輝かせ景も立ち上がると、市河とニッと笑いあう


そして、みんなしてドタドタと玄関に向かった


「よっし、行くぞー夏祭り!」

< 378 / 547 >

この作品をシェア

pagetop