生徒だけど寮母やります!2

爽馬父は返事の代わりに男を睨みつけたまま動かない


その表情から滲み出るのは

自分に逆らう全てを許さない執着心



_____この人、敵に回しちゃいけないタイプの人ダ.....


ルークは小高爽馬が恐れてきたものの正体の全体像を、ざっくりと、しかしくっきりと理解した


しばらくして時間の無駄とでも思ったのか

「重い処分を検討する」

と言い残し、高校生と部下たちが走っていった方へと歩き出した


その場に残ったのはルークと男だけだ


一般人に見られる前にと、姿を人間に戻し立ち上がったルークは数秒だけ男に声をかけようかと迷う


_____こんなことして、この人


_____もう妖術結社では生きていけなくなったんじゃないか?


_____あなたは一体.....



しかし歩き出した爽馬父の背中を見据える彼の表情を見て、ルークは何も言わず左足を引きずりながら歩き出した


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