生徒だけど寮母やります!2

「いやいやいやビッックリでしょ!?言うのおっっそ!?てかなんで景がいないところで言う!?ちょっと結斗、ボーゼンとしてないで何か言って!」


取り乱す咲夜

訳がわからず絶句する結斗


後輩たちは先輩たちがまた何か1つ裏で勝手な行動をしたと知り呆れ半分感心半分で冷たい視線を送っている


咲夜は背景に宇宙を広げている結斗を諦めて、「ごめん黙るからその先話して」と話の先を促した


「エー、どうするかなー」



そんなライの冗談が咲夜と結斗を爆発させかねないので、見兼ねた市河は慌てて自分が話すことにした


「俺が1人屋上で戦い終えてうち(市河家)に帰還した時、先に爽馬を連れて帰ってたライが労いもほどほどに凄い剣幕で頼んできたんだよ。
今なら笠上美音が近くにいる。去年の夏祭りで俺が視て雑木林の中で迷った景をさがしたように、透視でどこにいるか探して欲しいって」


「いっちー、出来たのそれ?」


結斗の疑問に市河は首を振る


「出来ないって、俺もライに言ったよ。去年景を透視で探せたのは、景という対象の人物についてよく知ってたからだ。それに対して笠上美音は顔もわからない。

でもその話を聞いてた姉貴が、関連する何かがあれば出来なくもないって言ったんだ。例えば笠上美音の私物とか」


「そこで使えたのが、僕が彼女から受信したメールだった」


そう続けたのは爽馬だ


そんなことが出来るのかと全員が驚くと、市河がその心情を察したように

「出来た」

と驚きを含めた声で言った


「実際、俺の能力なんかとは比にならなかったよ。姉貴は受信メールから笠上美音の情報を読み取って、それを元に視て、そのとき彼女がいた位置を突き止めてくれた」


そして、話のバトンはライへと渡される


「だから俺はそこにテレポートすることにした。ら、爽馬も行きたいって言い出したから、2人で飛んだ」

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