生徒だけど寮母やります!2
.....いやいかん


テスト勉強しなくちゃ.....

前回の生物のテスト悪かったんだから


景は心の中で「3、2、1」と唱えガバッと起き上がると、わざとらしくシャープペンを手にとって問題に取り掛かる


「ヘルパーT細胞.....B細胞.....男子寮B.....」

「すい臓のランゲルハンス島.....インスリンがB細胞.....男子寮B.....はぁぁ無理だぁぁ。.....何言ってんだ私.....」


学生なら誰もが通過する勉強と己との葛藤に一人ブツブツと呟きながら、景はクシャクシャと頭を掻いた


このままでは勉強は進まない

ただ睡眠時間を削るだけだ


潔く諦めて寝ようかな


時計の針は午後11時5分を指す

寮母の朝は早い


また明日、ライと詳しい話をすればいいと、彼女はベッドに潜り込んだ


< 92 / 547 >

この作品をシェア

pagetop